「分かりやすさが売り物の価値だ 踊らされてることなど気にしないのか知りたくないのか」
スピリチュアルの世界でも、音楽でも、アートでも。
最も恐ろしいのは“売れないこと”じゃない。
“分かりやすさの中で魂を失うこと”じゃね?
たまたま情報販売サイトで
「スピリチュアルで稼ぐ方法」
という記事を見かけた。
構成は完璧。マーケティングとしてよくできてる。
そう、マーケティングとしてはね。
でも読み進めるうちに、胸の奥が冷えていった。
その答えは、音楽の世界にも通じているなぁと感じた。
「分かりやすさ」という麻薬
SNSの世界では「短く」「簡単に」「すぐに」が正義だ。
“一言メッセージ”だったり“引き寄せの一文”、はたまた“音声+テロップ”
そういったプラットフォームの特色に合わせたリズム。
でもそれは、心を動かすためのリズムではなく、
矢継ぎ早の「考えさせないテンポ」だ。
ノリを速め、間を潰し、感情だけを揺さぶる。
それは音楽でいえば、
展開も転調もない、単純で安定感抜群のコードのループ。
スピリチュアルでいえば、
「運気アップ」「波動高めよう」で完結するワード。
構造だけが残り、魂が抜ける
“スピリチュアル副業”記事が売れるのは、
人の不安と希望のスイッチを熟知しているから。
ーーー「不況でも伸びる」「資格はいらない」「誰でも語れる」ーーー
どれも一見ポジティブだけど、
裏を返せば「誰でもできるから誰でも埋もれる」構造。
芸術も同じ。
コード進行も、絵の構図も、言葉のトーンも、
“売れる公式”に沿ってそれっぽく作れば、見た目だけの再現はできる。
そこに痛みや祈りがなければ、琴線に触れないのに。
そして恐ろしいことにそれが売れてしまうこともある…。
芸術とスピリチュアルは同じ「翻訳業」
本来、アーティストも占い師も、
“見えないもの”を翻訳しているだけだ。
音で、言葉で、象徴で、
人の中の「言葉にならない痛み」を形にする仕事と言えるよね。
その翻訳に必要なのは、
分かりやすさではなく誠実さ。
自分が理解しきれない闇に手を突っ込む覚悟。
そこにだけ、本当の「響き」がある。
換金しない美学
商売を否定する気はないけどさ。
誰だって生きるためには対価が要る。
でも、魂を換金してしまった瞬間、芸術もスピリチュアルも“形式”という抜け殻になる。
大切なのは、“届けたい何か”を最後まで手放さないこと。
例え売れなくても、
誰か一人の心に届くなら、それはもう立派な経済行為と言えなくもない。
魂と魂の間に生まれる共鳴は、数字では測れない。
まぁ、綺麗ごとだけれどさ。
「売れる」ではなく「響く」へ
「分かりやすさが売り物の価値だ」
その言葉に抗うように、
それでも僕は「分かりにくくても、真っ直ぐなもの」を選びたい。
スピリチュアルでも、音楽でも、文章でも、
人を“揺らす”のはテンプレではないのを知っているから。
そして…
役立たずで死ね

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