バンドにおけるドラマーに一番求められるスキル…。
それはパラディドルだのラタマキューだのといったルーディメンツでもなく、
ツインペダルのバスドラムテクニックでもなく、ゴスペルチョップスでもなく。
今や余り聞かなくなった2-3だの3-2クラーベでもなく。
バンドメンバーからのリクエストに対する適切なスルースキル
に違いない。
マジで。
最近はサンプルや切り貼りできる素材が多いからそこまで酷いのは見かけなくなったけれど
初期の頃は阿鼻叫喚だった。
曲を提示されるときにフツーの曲なんだけど、どうしてそれを入れようと思った?みたいなドラムトラックを聴かされることは決して珍しくなかった。
しかも当時はまだDTMできるって最先端だったから聞かせてくる方は凄い天狗でくるわけっすよ。
ま、八分音符基調だから8ビートには違いないけれど、ノーアクセントのハットに
なんでそこにバスドラムとスネアが入るんだ?みたいな奇々怪々なヤツ。
意図して入れてるのならまだしも、わからないなりにとりあえずで入れたのだろう。
そこは基本を押さえておけばよいのに…
恐らくオリジナリティ溢れる俺様意識がそれを許せなかったのでしょう、多分。
そう、楽器をやっていても案外ドラムって理解されていない。
今では情報は簡単に手に入るから集めて整理して理解すればそれなりには形にできるはず。
サンプルをコピペでそれっぽいものも沢山できるし。
まぁ、でも、そのメチャクチャなのを先ずは再現してと言われたら…。
1)本気で完コピする
2)適当にそれっぽく、でもツボは押さえて叩く
3)完全にスルーして曲に合うように叩く(でも曲そのものが成立しているかは別)
4)以後そのセッションには参加しない
さて、どれにする?
上のは極端な例だけれど、
「この曲のドラムは血管ブち切れのブっとんだ異次元のブレーキ掛けつつアクセル踏むみたいな、色だったらビビッドなグレーに色彩を感じるようなフレーズにしてもらえない?」
(これも酷い例えだなw)
という意味ワカラン形容詞だらけのリクエストをするのがカッコイイと思ってる人が結構いるんだけれど、
「惜しいちょっと違うんだよなー」に続いてのリクエストなら、
少し時間を置いて考えたフリをして全く同じことをやっても通ることが多い。
もしくは「うん、わかった。」
と言ってリクエストをオウム返しした上で、
「このドラムが正しくそれだー!」
って提示しても通ること多し。
叩いている本人、全く理解していないけれど。
うん、一番必要な能力はスルースキルですな。
しかも適度な感じで空気読んで。
明確なリクエストなら良いのだけれど。
例えば、「そこ、ハットをルーズに開き気味にして、次ライドのカップにして」
みたいなね。
リズムに関することは全部ドラムの責任と勘違いしている人も多いし。
キミにとってのジャストは厳密に言うとジャストじゃないよ、ってパターンは多い。
「俺が走ったらドラムが元の位置に引っ張って戻してよ」
とか。
いや、それ、やるとしたら全体的に考えてどうなるのよ?
って話。
凄い微妙なちょっとしたニュアンス程度ならまだ分かるけれど、
BPMが1上がる位に一人で走っちゃったらどうにもならん。
そこに釣られずにキープするしかないじゃん。
そういう時も、なんとなくなぁなぁでやる。
どうしてもドラムってバンドの中でヒエラルキーが低いことが多い。
同時にドラマーも音楽理論が全く分からない、譜面読めない等々、ミュージシャンとしての共通言語的なモノが苦手な人が多いのもあるのだろうけれど。
そうそう、本音を言えば
「黙ってリズムマシンの代わりにイイ感じでリズム刻んでれば良いんだよ」
みたいなのが多いよね…。
それもありっちゃー、アリだけれど。
これらに気付いてもニコニコ叩いていれば取り合えずバンドはうまくいく。
但し上昇できるかどうかは別問題。


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