TAMA Original Imperialstar Drumsetについて

ドラムを試奏レビュー
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相当古いモデルになる。
TAMAの70年代から80年代頃までモデルチェンジを続けながら生産されたオリジナルのImperialstarについて。

ある程度年齢を重ねている方にとっては思い入れがあるかもしれないモデル。
最近は同じ名前を冠したエントリーモデルが販売されているけれど全く別モノ。
品質という見方では現行のモデルの方が良いけれども…ってところ。

僕は少々理由があってもう1セットドラムが必要になってしまった時があって
たまたまオークションで見つけて落札できたので入手した経緯がある。
練習場所ができてそこに急遽ドラムセットを置くことになったのだけれど、
愛用のGranstarを直観的に持っていきたくなかったんだよね。
そのタイミングで不思議と自分のセッティングとほぼ同じセットが手に入ったわけだ。
シンバル類はいつも使っているモノを持ち込んだけれど…。

ま、その話はさておき。

外観

Imperialstarのセットはどの個体もカバリング仕上げ。
この頃からTAMAの自慢の全面接着カバリングなので剝がれにくい。
実際自分の所有の個体も経年変化で若干剥がれが生じていたけれど
簡単に剝がせそうにない。
どうしてもシェル自体が縮むようでカバリングが浮いてしまってる箇所が多少ある。

中はあの有名なゾラコート仕上げ。
グレーでなんだかしっかり塗装されザラザラで防湿効果が高いとされている。
木目は一切見えない。
恐らくこの仕上げも音色に一役買っていることでしょう。

ラグはセパレートラグ。
フープはプレスフープ。

仕様

材質はマホガニーとされているけれど、これはナンチャラマホガニーの類。
失礼な言い方をすれば非常に粗末な木材を使用していて、今となってはボロボロと崩れる。
イメージとしてはホームセンターで売っているような厚さが数ミリの薄いベニヤ板みたいな感じ。
厳密に言うと合板はみんなベニヤ板と言うらしいけれど。
新品の状態ではどのような感じだったのだろう?
内側のゾラコートとカバリングの僅かな隙間から見える木がそんな感じ。
これも失礼な言い方だけれど本当に廉価で粗末な造り。
ライヴでフロントマンがバスドラムに足をかけることがあると思うけれど
このモデルではやってはいけません。
シェルが脆弱なので歪むどころか簡単に割れると思われる。

タムホルダーは非常にシンプル。
当時もTAMAはLロッド採用。
タムのシェルに穴は開いていない。

音色

ここまでで相当ディスっておりますが、音色は非常にパワフルで音量は申し分ない。
僕の所有しているモデルは恐らく後期のものでサイズがエクストラディープとは言え
低音が非常に鳴るので1Plyのクリアでもいい感じで演奏できる。
その分、高音が足りないと思うかもね。

時期によっては内部ミュートやレインフォースメントが装着されていたり胴の深さで
ある程度の製造年代は分かるかもね。

高校生の時の部室にもImperialstarがあったけれど印象としては同じかなぁ。
そっちは自分の所有しているのよりもうちょっと古い感じだったけれど。

愛用していたドラマー

正直、現代の価値観で見るとエントリーモデル的な感じだけれど、
TAMAのSuperstarが販売されるまでは
このモデルをプロの現場でも結構使われていたらしい。
PoliceのStewart CoplandやMetaricaのLars Ulrich も当時愛用していた。
その音源聴いても今とは録音技術やマイクやら違うから参考になるかどうか…謎。
Dream TheaterのMike Portonoyも1st、2nd、4thアルバムでレコーディングに使用していた。
1stは生音とのこと。
2ndではスネアやタムはトリガー使用しているそうでバスドラム以外は参考にならないかも。
4thはImperialstarとStar Classicを併用して、しかも相当曲の中で切り貼りしたとのことで
どっちがどっちか分からない….かもね。

おすすめ度

恐らくこのモデルが中古で販売されていたとしたら非常に安価なことでしょう。
但し余程な思いれがある人以外には勧められないかな。

先ず、バスドラムレッグが非常に貧弱。
この時代のモデルはどれもそうなんだけれど。
バスドラムアンカー等で固定しないと演奏するのは厳しい。
もし足を付け替えるとしたらこのセット購入代金よりも高くつく可能性がある。
自分で加工できる人は別だけれどね…。
穴を開けないといけない。
パーツもお値段結構するからなぁ。

次に、ラグが壊れている個体が多いので壊れやすい可能性がある。
これはあくまで可能性。
自分の所有のは今現在問題ないけれどあちこちで壊れているの見るんだよなぁ…。
PearlのZタイプメイプルのセットと同じような壊れたかでラグを固定しているビスが折れるの。
当然新品のラグは手に入らない。
付け替えるとなるとこれも穴を開けなおす必要が出てくるかもね…。

シェルも薄く柔らかく壊れやすそう。

ってところ。

言い方悪いけれど、壊れてしまう、壊される可能性が高い場所に設置するから
とにかくドラムセットの形していればOK的な感じなら好きにすればよいと思うけれどさ…。
余りそういう扱いをされるのは好きじゃない。

本当に好きな人が手に入れてくれればいいなと思うよ。

この頃のドラムセットって凄い変な組み合わせのセットが多くない?
タムが13″と14″とか。
高校の部室にあったヤツもヘンで26”のバスドラムにタムが14”、15”の浅胴で
フロアが16”だった。

僕は赤いシェルだったのを黒いカッティングシートを上から貼ったんだよね。
サイズは

B.D.
24″x16″x2

T.T.
12″x11″
13″x12″
14″x13″

F.T.
16″x16″
18″x16″

あとオマケで10″のメロタムも持っている。

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